「C-major」レーベルより発売しているパーヴォ・ヤルヴィ&フランクフルト放送交響楽団による、ラインガウ音楽祭・マーラー・チクルスが完結。
1988年からドイツ・ヘッセン州ヴィースバーデンのライン河畔の小さな街ラインガウで毎夏行われているラインガウ音楽祭。
収録に使われているエーベルバッハ修道院は視覚的にも美しく、音響効果が良いことでも知られています。
パーヴォ・ヤルヴィは、毎年新しくプログラムを立てるのではなく、長期的な計画としてこの音楽祭でマーラー・チクルスを考えました。
実際に7年間に渡るプロジェクトとなり、パーヴォのライフワークとも言えるこのチクルスは、オケの変化やパーヴォ・ヤルヴォの進化というのも映像を通して感じられます。
マーラーの交響曲を演奏するのに不可欠な、煌びやかな金管、ふくよかな弦楽器群の音色、ソリスティックな木管楽器という要素を、
フランクフルト放響は、パーヴォとともに年々高いクオリティで身につけてきています。
パーヴォは2008年のフランクフルト放響との来日でマーラー9番を演奏しています。
その際も、オケのパワーをフルに出し切った重厚な演奏を聴かせていました。
パーヴォはフランクフルト放送響を、マーラーを演奏するのに非常に適したオケであり、
伝統的にマーラーの音楽語法をよく理解しているし、マーラーの目指すものを明確に捉えることができると評しています。
ボーナス映像では、今回もヤルヴィによるマーラーの考察、およびこのチクルスに関する思いが語られています。(キングインターナショナル)