1 本システムの設計・製作趣旨
基本的には前書きのとおりです。加えて、SPユニットをヴァーティカルツインタイプ(上下段対称)に配置したことで、音の定
位・バランスが良いことです。それはSPユニットの中心がツィーター(T250D)で、その軸上(聴取位置)に全音が集約される
からです。また、音の歪みはその大半がSPユニットによるものです。SPユニットを複数使用する意図は、音圧を稼ぐことより
も
、低歪化(単体の振幅を小さくできる)のためです(ちなみに、出品者所有の故政田晴彦氏製作の4ウェイマルチアンプ
システム
は合計64個のSPユニットを使用しています)。
2 使用SPユニット(すべてFOSTEX製、ch当たり、配置は画像参照)
3 エンクロ-ジャー・スピーカー台(入出力端子はすべてバナナプラグ可、総重量170kg)
(1) 使用木材: 25㎜厚ラジアタパイン集成材
(2) 低域エンクロージャー(バスレフ型、低域ネットワークはスピーカー台内部底辺に収納)
① 外形サイズ: (H374×W660×D342(サランネットを除く)㎜)×2
② 重量: 25kg×2=50kg/ch
③ 設置要領: ゴムアタリの大きい低域エンクロージャーを中・高域エンクロージャーの下段に設置します。
(3) 中・高域エンクロージャー(内部底辺に中・高域ネットワークを収納)
① 外形サイズ=H287×W660×D320(サランネットを除く)㎜
② 重量: 22kg/ch
③ 設置要領: 低域エンクロージャーの上・下段の間に設置します(最上部から2段目)。低域エンクロージャーとは奥行きが異な
り
ますので、背面を揃えてください(発音位置を合わせるためです)。
(4) スピーカー台(内部底辺に低域ネットワークを収納)
① 外形サイズ: H250×W660×D342㎜
② 重量: 13kg(低域ネットワークを含む)/ch
(5)
ネットワーク:Linkwitz-Riley形(2素子並列型、-6dBクロス対称形) クロス周波数:300Hz・3500Hz
なお、位相は低域のみ逆相になっています。
LC部品はJantzenAudio製。
ただし、中域についてはHPFのコイルをLPFのコイルの後につないでクロスのつ
ながりをよりよくしています。
(6) アッテネーター(ATT)
① 中域は低高域とのバランス上-6dBの減衰が必要になります。Atics製L-Pad型ATT(4Ω)を使用しておりま
す。
② 高域は当初L-Pad型ATT(8Ω)を使用しており、調整値の0dB(低中域とのバランス上)で使用する限りは音質劣化は僅
少です
が、
ゼロで
はありませんので、このATT(
帯域
3
,
500Hz~)は撤去しました。信号経路から接触抵抗を排除する効果は大
きいで
す(前書きどおり)。これに伴うネットワークの見直しは不要です。
(7) 吸音材: 日東サプライ製10㎜厚フェルトをバッフル板とネットワークを除き、全内面に貼付しました。
(8) サランネット(黒・粗目、ch当たり、
いずれもマジックテープ4か所で取り付け)
① 低域×2 枚
② 中・高域×1枚
(9) 外部塗装:着色ニス(マホガニー色)2回塗り
4 製作時期および製作者
(1) 製作時期: 2023年10月完成(エージング:慣らし運転は済んでいます)
(2) 製作者: 出品者
5 スピーカーコード接続要領
付属品の「SPコード接続図」を参照して付属のSPコードを接続してください。なお、低域の「逆相接続」は低域ネットワーク
上
で済ませてあります。
6 付属品
(1) スピーカーコード一式:OFC撚り線 Φ2平方㎜平行(赤・黒)5m×2本+エンクロージャー間接続コード(端子はバナナプラ
グ可)
(2) SPコード接続図
(3) 3ウェイネットワーク回路図
(4) 周
波数特性図(中・高域の凸凹は部屋の定在波とユニットの特性によるものです)
音圧
特性はフラットが最良という訳ではありません。2kHz以上では1オクターブにつき3dBずつ低下し、16kHzで9dB程
度低下する特性が、不自然さのない音楽になります(㈱日本オーディオ レスポンスチェッカーRC-2取扱説明書より)。
(5) 耐震対策(例)、固定具およびスピーカー台安定化板
(6)
SACDハイブリッド[KTBB-010] 「角田健一ビッグバンド結成30周年ー無観客ライブ at 紀尾井ホール」
<未開封品>
ビッグバンドの収録(ミキシング)ではベストではないかと思います(NET配信あり)。
7 耐震対策について(落札者責任でお願いします)
平時には自立できますが、4段で重いユニットが多数ついていますので、地震時には前方に傾いて倒れるおそれがあります。
設置
に当たっては、安全・安心のため、次のような措置を施してください(
前(5)項参照)。
(1) 最上部低域エンクロージャーを付属の固定具(ロープ・木ネジ)で背面壁に固定してください(L字金具等でも可)。
(2) スピーカー台の下が畳・絨毯等により不安定になる場合には、付属の
安定化板
をス
ピーカー台の底面
に固定してくださ
い。
8
試聴を希望される方へ
まことに恐れ入りますが、本オークション以外の「出品リスト」から一つを選び落札後、取引ナビ等で
試
聴希望
(日時)をお申し
出いただければ幸いです。
以 上